書評

寄生と共生

寄生と共生作者: 石橋信義,名和行文出版社/メーカー: 東海大学出版会発売日: 2008/07/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る日本の寄生生物がらみの本で,ここまで異分野の人を集めた本はちょっと見たことがない(特に医学とそれ以外).今ま…

Die Saitenwurmer

詳しい情報はこちら↓ http://www.bookfinder.com/dir/i/Die_Saitenwurmer._Die_Neue_Brehm-Bucherei-Band_632/3894329025/ さすがにAmazonにもありませんでした。Schmidt-Rhaesaさんによる最新の(2002年)ハリガネムシ本。77ページの薄くて小さい本ですが,…

いや〜,ついに出ました,Y冨さん(HPはこのページのリンクからどうぞ)のウロコの蘊蓄がぎっしり詰まったこの一冊.魚のウロコのはなし (ベルソーブックス)作者: 吉冨友恭出版社/メーカー: 成山堂書店発売日: 2007/04/01メディア: 単行本 クリック: 1回この…

ウチの学部の必修科目である「環境フィールドワーク」の本がでました.総合学習のネタや手法にお困りの先生方,環境問題の市民調査をやってみたい方等に参考になるのではないかと思います.実際のところ,学外の方がどなたか書評をしてくださるとありがたい…

Evolutionary Ecology of Parasites

Evolutionary Ecology of Parasites作者: Robert Poulin出版社/メーカー: Princeton University Press発売日: 2006/12/31メディア: ペーパーバック クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を見るようやく来ました。 著者が前書きで「究極的・進化的レベル…

Conservation Medicine

Conservation Medicine: Ecological Health in Practice作者: A. Alonso Aguirre,R. S. Ostfeld,Gary M. Tabor,Carol House,Mary C. Pearl出版社/メーカー: Oxford Univ Pr on Demand発売日: 2002/09/26メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を…

到着したので斜め読み。Ecology of the Acanthocephala作者: C. R. Kennedy出版社/メーカー: Cambridge University Press発売日: 2006/09/07メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (2件) を見る結構薄い本(本文209頁)です。題名のとおり鉤頭虫の生態…

3回生の外書輪読でW. K. Doddsの"Freshwater Ecology: concepts and environmental applications"を読んでいる。今日から湖沼の地形の章に入ったのだが,初めの方に,世界の大きな湖沼とともに「歴史・研究面から選んだ湖」の一覧表というのが挙げてあり,Bi…

カイアシ類学入門―水中の小さな巨人たちの世界作者: 長沢和也出版社/メーカー: 東海大学出版会発売日: 2005/08/01メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見るBさんから献本です。フィールドの寄生虫学に続いて長澤さん編の東海大学出…

ため池と水田の生き物図鑑 (動物編)作者: 近藤繁生,谷幸三,高崎保郎,益田芳樹出版社/メーカー: トンボ出版発売日: 2005/07メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る田んぼの生き物図鑑 (ヤマケイ情報箱)作者: 内山りゅう出…

下筌ダムー蜂之巣城騒動日記(室原知幸著,学風社,1960年)

九州を去って九州の本を読む。昨年まで私も委託調査に参加していた筑後川,その上流のダム建設を巡る住民と官公庁との抗争の記録である。45年前の出版。私はまだ生まれていない。 私が,自分たちの調査している河川にあるダムが,かつて日本最大の公共事業訴…

日本産淡水貝類検索図鑑2 汽水域を含む全国の淡水貝類(増田・内山著,ピーシーズ 2004年10月)

著者のオタぶり全開(笑)の図鑑。未記載種も所属不明種もじゃんじゃん載っちゃっている。私の責任上カワニナのところのあら探しをしますと,チリメンカワニナの記載年が間違ってますが(命名者のカッコも必要),実はこれ命名者・命名年に疑問があって,今…

やさしい日本の淡水プランクトン図解ハンドブック(滋賀の理科教材研究委員会編/合同出版)

また「はまぞう」で画像がヒットしない… 「小学生から使える」と銘打っていますけど、これはすごい。かつて繊毛虫の見分け方をこんなにわかりやすく書いた本があっただろうか。しかも,鞭毛の生えている向きに対してどっちに動くとか,「口の横の膜をパタパ…

長崎県の両生・爬虫類(松尾公則著,長崎新聞社)

「はまぞう」で画像がヒットしない… 福岡教育大の卒業生で長崎で高校の先生をしておられる松尾さんのつくった図鑑。ニシヤモリなどの希少種を含め,長崎県内の両生・爬虫類の全種を掲載。特にすごいのは,30年かけてほぼ全部自分で撮影されたという美しい…

魚類寄生虫学(小川和夫著,東京大学出版会)

教科書かな?と思いきや,違いました。著者の小川先生とその研究室の面々が今まで研究してこられた代表的な5つの分類群に関する研究ストーリーです。魚病を引き起こす寄生虫と一口に言っても,粘液胞子虫,微胞子虫,単生類,吸虫類は分類学的にも遠く,生…

日本産水生昆虫

2年ほど前から出る出ると言われ続けてついに出た幻の(?)一冊。ページ数にして3倍,値段は4倍,枕ほどの大きさの本である。 大幅な変更は,成虫の図と検索表が入ったこと。図は,種別の絵の他,キーとなる器官がまとめられて種間比較がしやすくなってい…