博物館と学際領域

今日はオツトメの後、そのままB博へ移動して同博のプロジェクト研究の報告会。博物館の審査員を引き受けて3年めになるが、過去2年間はコロナで対面での報告会はなしだったので、今回が初めての参加となる。で、数あるプロジェクトのうち今日の発表は5件のみ(研究会自体の時間短縮等の理由で件数を減らしたとのこと)。うち3件は歴史系で、時間軸的に古環境学・考古学・歴史学が入り交じるテーマ。古環境学は理系分野で、考古学・歴史学は文系とされているが、互いに重複する部分もあるらしい。ただし、勿論理系と文系ではそもそも問題設定自体が違うので、本来は共同研究どころか「喧嘩になる」のが正常(?)だそうだ。そういう軋轢を超えてどのような学際分野を開けるのかが、博物館の腕の見せ所である。ところで同館では水田生物多様性データベースを構築中だが、このデータベース作りに医学・獣医学寄生虫学者は協力してくれるだろうか。かたや保全、こなた排除のために生物を研究している人が、同じ土俵で協力することができるか、興味あるところ。

戦争の影響

ナターシャから寄生虫抗体の検査キットを送ってほしいというメールが来た。米国のメーカーのものだが、(経済制裁で)ロシア国内では購入できなくなってしまったのだという。現在,日本からロシアへ送る物品に関しては厳しい制限が敷かれており、軍需物資に転用可能なものは全く送ることができない。医療やバイオ関係のキットは禁輸物資のリストにはないが、一応、経済産業省の許可がいるものとみて問い合わせることにしたので、ナターシャには「送れるかもだけど時間はかかるよ」と返事をした。昨年末にセルゲイに送った寄生虫のサンプルは送り返されてきてしまっているし、ロシアの多くの研究者の仕事は滞ってしまっているだろう。プーの馬鹿。

おそらく最速記録

近頃の某学術雑誌の対応。

5月下旬、D4のAさん(学位が懸かっている):リバイスして再投稿した論文が2ヶ月以上返ってこない→編集委員長に「どうなっていますか?」と問い合わせ→1週間そこそこで再査読済みの論文が返ってくる

5月下旬、D3のTさん(学位が懸かっている):リバイスして再投稿した論文が2ヶ月以上返ってこない→編集委員長に「どうなっていますか?」と問い合わせ→1週間そこそこで再査読済みの論文が返ってくる

6月上旬、D2のJさん:初めての論文を投稿する→5日後に査読済みの論文が返ってくる(リジェクトではない)

問い合わせが連続してさすがに焦ったのかもしれないけれど、リアクションがかなり極端。

 

 

雨に降られて

フィールドワーク第3クール1回め、Y川の下見です。今日は降水確率30%でしたが、結構まともに降られてしまい、雨合羽や傘を持っていない学生もいたので相合い傘でしのぎました。FWの授業中に雨に降られたのは4年ぶりぐらいです。ただ、この雨はかなりピンポイントだったようで、帰り道に佐和山トンネルを超えるともう道路は乾いていました。

雨に降られた後でもテンションの高い1回生諸君(このサイズの画像なら肖像権も問題なしでしょう)。

ところで、2週間前に学生が川の中に植え付けたクサヨシはどうなっているかと見に行ったら、倒れずにちゃんと立っていました。うまく根付いたのかもしれません。川に自生する草本類を狙った場所に移植することは、自然再生を早める手法として使えそうです。

 

どっちもどっち

学生のレポートを読んでいて真面目にしっかり書いている人と適当にやっている人の落差が大きいなあと思っていたが、今日学部年報の原稿を見たところ、教員の文章もやっぱり気合の入っている人と適当に書いている人の落差がすごくて、これじゃ学生に注意できないなと苦笑い。

長持ちしすぎ

雨の間をついて自転車出勤。今年に入ってから3回もコケているので濡れた路面はとても怖く感じ、慎重に安全運転。それでもやはりなんとなく安定性が悪いような気がして、どうしたことかと思っていたが、はたとここ数年パンクしていない(従ってタイヤ交換もしていない)ことに気がついた。道路面のグリップが心もとないのはおそらくタイヤの摩耗が原因だ。またコケる前に、早めに交換に行かなければ。

困った

しかし、フィリピンへの航空運賃、値上がりしているなあ。倍以上になってる。研究予算が全額旅費で吹き飛ぶかもしれない。

 

あ、2人分の料金が表示されていたんだ,びっくりした!それでも値上がりしているけれど。